トルコのアジア側・アナトリアはブドウの産地としてだけではなく、ワイン製造の始まった地と言われています。このアナトリアでワインの生産が始まったのは紀元前3500年~4000年前後といわれています。イタリア語でワインはヴィーノ。ヒッタイト人はワインのことをvinoと呼んでいたことから、ワインが生まれた土地であることの有力な裏付けとされています。
その後のアナトリアの土地の支配者たちもワインを好んで飲んでいたことが広くしられています。イスラム教を受け入れるようになってから、オスマントルコ帝国時代には厳しい禁酒制度により、この土地のワインの製造は減退していきました。
その上、20世紀初頭に広まったブドウの伝染病により、ヨーロッパでもブドウの生産高が行き詰まり、アナトリアで造られているブドウの多くがワインのためにヨーロッパに向け輸出されていきました。
その後、禁酒法によりワイン製造が影を潜めました。それにもかかわらずブドウはペーストや食事用として消費され続けられたためにブドウ畑は拡大していきました。そして現在トルコは世界でも有数のブドウ畑の面積をもち、世界一の干しブドウの生産国となりました。
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